青葉区には公園が235か所あり、横浜市18区でいちばん多い数です。ただ、いつできたのかを1か所ずつ数えたところ、別のことが見えてきました。202か所、全体の86%が1999年までにできています。2010年以降に新しくできた公園は6か所だけでした。区の公園は、この街に子どもが増えていった時代につくられたまま、いまに至っています。
235か所は18区でいちばん多い数です。ただし区民1人あたりの公園面積は3.34平方メートルで、市平均の4.68平方メートルを下回り18区で12位。人口が多いぶん、1人あたりにすると平均以下になります。
開設年を数えると1970年代に65か所、1980年代に68か所、1990年代に53か所。この30年で186か所つくられています。2010年以降にできたのは6か所だけで、そのうち4か所は奈良町の緑地です。
青葉区の公園の広さの中央値は2,566平方メートルで、これは18区で1位です(2位は都筑区2,200、市内最小は港北区844)。区画整理で街をつくったときに、まとまった土地を公園に充てられたことの表れです。
青葉区には公園がいくつあるか、ご存じでしょうか。答えは235か所です。横浜市18区のなかでいちばん多い数で、2位の戸塚区が232か所、3位の金沢区が211か所と続きます。人口がいちばん多い港北区は169か所なので、青葉区はかなり多いほうです。
「公園が多い区」というのは、青葉区の紹介文でよく見かける一節です。ただ、それが具体的に何を意味しているのかは、あまり説明されません。そこで横浜市が公開している都市公園の一覧表を18区ぶん取ってきて、青葉区の235か所を1か所ずつ数えてみました。この表には、公園の名前と住所と面積、そして開設年月日が入っています。
数え終えて、いちばん驚いたのは開設年のほうでした。
青葉区でいちばん古い公園は、つつじが丘第一公園とつつじが丘第三公園で、どちらも1965年の開設です。田園都市線の溝の口から長津田までが開通したのが1966年ですから、その前の年ということになります。そこから公園は急速に増えていきます。1970年代に65か所、1980年代に68か所。この20年だけで133か所、いまある公園の半分以上がつくられました。1990年代にも53か所。
そして1999年までの累計が202か所。いまある公園の86%が、20世紀のうちにできていたことになります。
2000年代は27か所に落ちます。2010年代は3か所。2020年代はここまで3か所です。2010年以降の16年間でできた公園は、合わせて6か所しかありません。しかもそのうち4か所は奈良町・奈良五丁目の緑地で、面積も611平方メートルから6,496平方メートルと小ぶりです。いちばん新しいのは2023年にできた大場衛門ケ谷第二公園(250平方メートル)と鴨志田上谷戸公園(334平方メートル)でした。
これは何を意味するのか。青葉区の公園は、この街に人が入ってきた時代に、宅地開発とセットでつくられたということです。区画整理で街区を切るときに、一定の割合で公園用地を確保する。だから住宅地ができるのと同じ速さで公園ができました。逆に言えば、新しい住宅地がつくられなくなれば、新しい公園もできません。青葉区で2010年以降に新設が止まっているのは、区内の大規模な区画整理がおおむね終わったということでもあります。
ここで、もうひとつの数字と並べてみます。
青葉区の区民1人あたりの公園面積は3.34平方メートルです。市全体の平均は4.68平方メートルなので、平均を下回っています。18区で12位です。いちばん広いのは金沢区の15.87平方メートルで、青葉区の5倍近くあります。
公園の数は1位なのに、1人あたりでは12位。これは青葉区の人口が307,343人と市内で2番目に多いためです。公園の数では割り切れない部分が、ここに出ます。
ただし、1か所あたりの広さを見ると話が変わります。青葉区の公園の広さの中央値は2,566平方メートルで、これは18区で1位です。2位が都筑区の2,200平方メートル、いちばん小さいのは港北区の844平方メートルでした。中央値というのは、その区の公園を広さ順に並べたときにまん中に来る1か所の広さのことです。つまり青葉区は、大きな公園がいくつかあるから広く見えるのではなく、ふつうの公園が一つひとつ大きいということになります。
これも区画整理の産物です。畑と山林だった土地にまとめて街をつくったので、細切れの土地ではなく、まとまった区画を公園に充てられました。都筑区が2位なのも同じ理由でしょう。逆に古くから市街地だった港北区や南区の公園が小さいのは、後から土地を確保するしかなかったからです。
青葉区でいちばん大きい公園は奈良一丁目の奈良山公園で38,178平方メートル。次が鴨志田公園36,500平方メートル、桜台公園35,798平方メートル、下谷本町の谷本公園33,777平方メートルと続きます。この4つが「地区公園」という区分です。いっぽう、いちばん小さいのは藤が丘二丁目の藤が丘第五公園と荏田北二丁目の長谷第二公園で、どちらも150平方メートル。10メートル×15メートルほどです。235か所のうち63か所は1,000平方メートルを切ります。
さて、86%が1999年までにできたということは、区内の公園の多くが30年から50年たっているということでもあります。
その30年で、公園を使う人は入れ替わりました。青葉区の6歳から12歳の人口は、2016年の20,187人から2026年は17,746人へ12.1%減っています。0歳から5歳はもっと急で、15,758人から11,448人へ27.4%減。いっぽう65歳以上は61,808人から73,638人へ19.1%増え、75歳以上は27,864人から42,124人へ51.2%増えました。10年で1.5倍です。
つまり、子どもが遊ぶ場所としてつくられた公園が、いま区内でいちばん増えている世代の生活圏にある、という状態です。ブランコと砂場のある広場が、散歩の途中に座る場所や、体操をする場所や、孫と来る場所になっていく。
新しい公園がつくれないなら、いまある235か所をどう使い続けるかという話になります。
その手がかりが、青葉土木事務所のページにありました。青葉区では230公園のうち196公園で「公園愛護会」が結成されていると書かれています。地域の人たちがボランティアで、清掃や除草、木への水やり、花壇づくりをしている団体です。8割以上の公園に、世話をしている人たちがいることになります。
公園は、つくった年で終わりません。草は伸びるし、落ち葉は積もるし、遊具は傷みます。235か所という市内最多の数を維持できているのは、行政の予算だけではなく、196の愛護会が毎週その公園に出ていることの結果でもあります。そしてその担い手の多くは、1970年代から1990年代にこの街に移り住んで、自分の子どもをその公園で遊ばせた世代です。
公園の数が1位、1か所の広さも1位、でも1人あたりでは12位。86%が20世紀のうちにできて、2010年以降は6か所。この数字の並びは、青葉区という街が、ある時期に一気につくられて、そのままの形で成熟してきたことを表しています。
近所の公園の入口に、開設年が書かれた看板が立っていることがあります。次に通りかかったら見てみてください。そこに書かれている年は、たぶんあなたの家が建った年と、そう離れていません。
この記事は公開されている一覧表を数えただけのものです。「この公園は昔こうだった」「遊具が減った」「愛護会でこんなことをしている」といった話をご存じの方がいれば、お問い合わせフォームから教えてください。次は公園にある遊具のことを書きたいと思っています。
| できた年代 | か所 | 累計 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|---|
| 1960年代 | 16 | 16 | 6.8% |
| 1970年代 | 65 | 81 | 34.5% |
| 1980年代 | 68 | 149 | 63.4% |
| 1990年代 | 53 | 202 | 86.0% |
| 2000年代 | 27 | 229 | 97.4% |
| 2010年代 | 3 | 232 | 98.7% |
| 2020年代 | 3 | 235 | 100% |
| 区 | 公園数 | 1人あたり面積 | 1か所の広さ(中央値) |
|---|---|---|---|
| 青葉 | 235 | 3.34㎡ | 2,566㎡ |
| 戸塚 | 232 | 4.15㎡ | 1,189㎡ |
| 金沢 | 211 | 15.87㎡ | 1,869㎡ |
| 旭 | 204 | 7.82㎡ | 1,061㎡ |
| 港南 | 185 | 3.84㎡ | 1,048㎡ |
| 港北 | 169 | 3.99㎡ | 844㎡ |
| 保土ケ谷 | 167 | 3.23㎡ | 1,274㎡ |
| 神奈川 | 157 | 3.39㎡ | 1,080㎡ |
| 緑 | 154 | 4.54㎡ | 1,724㎡ |
| 鶴見 | 149 | 1.81㎡ | 1,203㎡ |
| 都筑 | 143 | 7.62㎡ | 2,200㎡ |
| 南 | 131 | 2.16㎡ | 926㎡ |
| 栄 | 130 | 5.96㎡ | 1,814㎡ |
| 磯子 | 123 | 2.80㎡ | 1,428㎡ |
| 泉 | 107 | 2.65㎡ | 1,878㎡ |
| 瀬谷 | 101 | 3.42㎡ | 1,557㎡ |
| 中 | 92 | 6.57㎡ | 1,155㎡ |
| 西 | 52 | 2.62㎡ | 1,558㎡ |
| 市全体 | 2,742 | 4.68㎡ | — |
| 開設 | 公園名 | 所在地 | 広さ |
|---|---|---|---|
| 2010年 | 奈良しぜん緑地 | 奈良三丁目 | 6,496㎡ |
| 2016年 | 奈良五丁目緑地 | 奈良五丁目 | 1,101㎡ |
| 2018年 | 奈良五丁目第二緑地 | 奈良五丁目 | 611㎡ |
| 2020年 | 奈良町さくら緑地 | 奈良町 | 671㎡ |
| 2023年 | 大場衛門ケ谷第二公園 | 大場町 | 250㎡ |
| 2023年 | 鴨志田上谷戸公園 | 鴨志田町 | 334㎡ |