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青葉台駅前の「あのビル」は、
1967年生まれ

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2026年10月6日取材・文 横浜青葉チャンネル編集部

青葉台駅前で建て替えが検討されている「青葉台プラーザビル」は、駅ができた翌年の1967年9月に完成しました。まわりがまだ赤土の造成地だったころ、街に人を呼ぶために最初に建てられた建物です。それから59年、駅前に何ができて、何が変わってきたのか。東急の社史や公式発表をもとにたどり、再開発で決まっていることと、まだ決まっていないことを分けました。

この記事のポイント

01

プラーザビルは、駅ができた翌年に完成した「街の最初の建物」

1967年9月、日本住宅公団(今のUR都市機構)が3棟を建てました。下は東急の商業施設、上は公団の賃貸住宅。人を呼び込むための第1弾でした。URが再開発に加わっているのは、このためです。

02

2027年に「構想」をまとめる。設計図はまだ先

今つくっているのは、街の課題と将来の姿をまとめる「まちづくり構想」です。目標は2027年。どんな建物にするかは、その先の話です。

03

6,843人の答え。いちばんの不満は車道の混雑

「気になるところ」は、バス・タクシー・送迎の車による混雑が3,542件で突出しました。「ほしいもの」の1位は魅力的な店舗で3,684件です。

公式の発表を、時系列で読む

青葉台プラーザビル。左からNorth-4・North-3・North-2。下の階が青葉台東急スクエア、上の階が住宅です(2011年撮影。写真:103momo / Wikimedia Commons、CC BY-SA 3.0)
青葉台プラーザビル。左からNorth-4・North-3・North-2。下の階が青葉台東急スクエア、上の階が住宅です(2011年撮影。写真:103momo / Wikimedia Commons、CC BY-SA 3.0)

赤土の中に、最初に建ったビル

1966年4月、田園都市線が長津田まで延びて青葉台駅ができました。そのころの駅のまわりは、山を削った赤土の造成地です。駅前には、土地を売るための「東急青葉台サービスセンター」がぽつんと建っていました。三角形をかたどった、目を引くデザインの建物だったそうです。

土地は売れても、すぐには人が住みません。東急は、街に人を呼び込む方法を探していました。そこで日本住宅公団(今のUR都市機構)からすすめられたのが、下に店、上に住宅が入る「市街地住宅」です。

その第1弾が、1967年9月に完成した青葉台プラーザビルでした。3棟が並び、下の階には東光フードマートなどが入る「青葉台ショッピングセンター」、上の階は公団の賃貸住宅です。買い物ができる場所と、住む場所を、駅前にまとめてつくったわけです。

今の再開発に、横浜市と東急に加えてUR都市機構が入っているのは、このときの住宅を建てた日本住宅公団の流れをくむのが、URだからです。59年前の組み合わせが、そのまま今の顔ぶれになっています。

サービスセンターの跡地に、百貨店とホール

人が増えるにつれて、駅前の建物も入れ替わっていきました。1979年には、駅前に旧ケンプラザビルが完成します。

大きく変わったのは1990年代のはじめです。1991年に駅と駅前広場が改良され、1992年4月には駅ビル「リクレ」が完成します。翌1993年4月、あの三角形のサービスセンターの跡地に建った東急青葉台ビルに、青葉台東急百貨店が開業しました。5階には、500席のコンサートホール「フィリアホール」がつくられています。たまプラーザと並ぶ拠点の街として、青葉台に「本物」の文化施設を置こうとしたものでした。

そして2000年11月、駅のまわりにあった東急の商業施設をまとめ直して、青葉台東急スクエアが開業します。百貨店の建物はSouth-1に、プラーザビルの店はNorth-2・3・4になりました。今、建て替えが検討されているのは、このNorth-2・3・4の入っている建物です。

その後、2018年11月には地下の食品売り場が「青葉台 東急フードショー」に変わりました。2020年から2022年にかけてはケンプラザビルが建て替えられ、マクドナルドやスシロー、シャトレーゼが入っています。

こうして駅前の顔ぶれが入れ替わるなかで、建物そのものは1967年のまま使われ続けてきたのが、プラーザビルです。築59年。老朽化に加えて、防災やバリアフリーへの対応の遅れが課題になっています。

2025年1月24日、横浜市、東急、UR都市機構の3者は、青葉台駅周辺のまちづくりで連携する協定を結びました。発表には「青葉台プラーザビル等の建替も視野に」と書かれています。

いまは「構想」をつくっている段階です

再開発と聞くと、新しいビルの完成予想図を思い浮かべるかもしれません。ただ、青葉台はまだその手前です。

3者がいま取り組んでいるのは「(仮称)青葉台駅周辺地区まちづくり構想」です。街のいいところと困っているところを整理して、将来どんな駅前にしたいかをまとめるものです。2027年に策定することを目標にしています。

そのために、2025年10月から地元の自治会や商店会のメンバー、学識経験者が集まる懇談会を開いています。全部で5〜6回の予定です。第1回では「駅のまわりに緑が少ない」「駅の東側の団地との高低差があって移動が大変」「バスの乗り場が狭い」といった声が出ました。一方で、「バスロータリーは開けていて空が見えるのがいい」という声もあったそうです。

6,843人が答えた、いちばんの不満

2026年の3月から5月にかけて、駅の利用者などに向けたアンケートが行われました。回答は6,843件。Webで4,784件、紙で2,059件です。

「気になるところ」で突出したのは、バスやタクシー、送り迎えの車による車道の混雑でした。3,542件で、回答者の半分を超えています。朝夕の駅前ロータリーを知っている人なら、うなずく結果かもしれません。2位は建物の老朽化で2,076件でした。

反対に「好きなところ」の1位は、生活や買い物に便利な店がそろっていること(4,305件)。電車やバスが使いやすい(3,954件)、治安が良い(3,665件)が続きます。

これからのまちづくりで重要なものを聞くと、1位は魅力的な店舗(3,684件)。道路の混雑の緩和(3,051件)、ホールや図書館などの文化的な施設(2,853件)が続きました。

回答した人は50代と60代で4割を超え、10代から30代はそれぞれ1割に届きませんでした。5年以上住んでいる人が8割を超えています。長く暮らしている人の声が、多く集まったアンケートといえます。

まだ決まっていないことのほうが多い

大事なのは、ここまでの発表に「何を建てるか」がひとつも書かれていないことです。ビルの高さも、工事の始まる時期も、今のお店が工事中にどうなるかも、決まっていません。構想の対象にする範囲も、懇談会の意見をふまえて、これから決めるとされています。

「タワーマンションができる」「お店がなくなる」といった話を耳にすることがあっても、今のところ公式の発表にはありません。

意見を出せる場は、これからもあります

2026年8月には、青葉台東急スクエア South-1のアトリウムでオープンワークショップが開かれ、シール投票などで将来像を考えました。子育て世代へのインタビューも行われています。

3者は、取り組みの状況を「まちづくりニュース」で知らせていくとしています。新しい発表があれば、この記事も書き足していきます。

青葉台駅前の60年

決まっていること・まだ決まっていないこと

決まっていることまだ決まっていないこと
横浜市・東急・URの3者で進める何を建てるか、どのくらいの高さか
プラーザビルの建て替えを視野に入れている本当に建て替えるか、いつ工事が始まるか
2027年に「まちづくり構想」をまとめる目標構想の対象になる範囲(懇談会の意見をふまえて決める)
アンケートで6,843件の意見が集まった今のお店が、工事中や工事のあとどうなるか

アンケートの結果(複数回答・上位)

2026年3月23日〜5月10日、6,843件。横浜市などの「アンケート調査結果(速報版)」と「まちづくりニュース vol.2」から。
聞いたこと上位の答え
気になるところバス・タクシー・送迎の車による車道の混雑 3,542件/建物の老朽化 2,076件/特別な日やお出かけに使えるお店が少ない 1,962件/休憩やイベントができる場所が少ない 1,917件/バスターミナルの乗り場の混雑 1,402件
好きなところ生活や買い物に便利な店がそろっている 4,305件/電車やバスが使いやすい 3,954件/治安が良い 3,665件/歩いて楽しい駅前・商店街 1,934件/みどりや自然が豊か 1,031件
これから重要なもの魅力的な店舗 3,684件/道路の混雑の緩和 3,051件/ホールや図書館などの文化的な施設 2,853件/一般車両・タクシーの乗降場の拡充 2,419件/休憩やイベントができるオープンスペース 2,260件
思い描く将来像生活に便利で、住み続けたい街 3,741件/交通が便利で、快適に移動できる街 3,229件/広場などゆったりした空間がある街 2,288件

この記事の情報について

進めているのは
横浜市・東急・UR都市機構の3者
建て替えを視野に入れている建物
青葉台プラーザビル(青葉台東急スクエア North-2・3・4、青葉台市街地住宅)
いま作っているもの
「(仮称)青葉台駅周辺地区まちづくり構想」
構想をまとめる目標
2027年
アンケートの回答
6,843件(2026年3月23日〜5月10日)
まだ決まっていないこと
建てるもの、高さ、工事の時期、対象の範囲
写真
青葉台駅(2008年撮影、本屋 / Wikimedia Commons、CC BY-SA 3.0)。1960年代の駅前は生成AIのイメージ
駅前の歴史は、東急株式会社の社史(公式サイト「東急100年史」第3章・第6章・第9章)、三井住友トラスト不動産「このまちアーカイブス」、フィリアホールの公式サイト、青葉台東急スクエアの公表資料によります。再開発の部分は、横浜市都市整備局、東急株式会社、UR都市機構が公表した報道発表、「青葉台駅周辺地区まちづくりニュース」vol.1・vol.2、アンケート調査結果(速報版)と、タウンニュース青葉区版の取材記事をもとにしています。うわさや個人の予想は載せていません。ヘッダーとサムネイルの駅の写真は、2008年に撮影された青葉台駅(撮影:本屋さん、Wikimedia Commons、CC BY-SA 3.0)です。サムネイルに小さく入れた1960年代の駅前は、生成AIで作ったイメージで、実際の青葉台の写真ではありません。計画は検討の途中で、内容は今後変わることがあります。最新の情報は横浜市の「青葉台駅周辺地区」のページで確かめてください。

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