横浜市青葉区の跡地
青葉区データ

店が閉まってから、次が入るまで
短いところは39日、長いところは6年半

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2026年9月14日取材・文 横浜青葉チャンネル編集部

横浜青葉チャンネルは6年間、区内の開店と閉店をXで追いかけてきました。そのなかで気になっていたのが「跡地」です。同じ場所に次の店が入るまで、どのくらいかかっているのか。ここ1年で跡地が埋まった5か所について、閉店日と開店日を数えてみました。いちばん短いところは39日、いちばん長いところは6年半。この差には、はっきりした理由がありました。

この記事のポイント

01

同じ業種が入ると、空白が短い

パン屋の跡にパン屋が入ったハーモス荏田は39日、コーヒー店の跡にドーナツ店が入るあざみ野は約2か月、ラーメン店の跡にラーメン店が入った市が尾は約6か月。設備をそのまま使える組み合わせほど、次の店が早く決まっています。

02

いちばん長かったのはスーパーの跡

荏子田2丁目の丸正食品は2020年2月に閉店し、次のスーパーが入ったのは2026年9月4日です。空白は約6年7か月。売場が広いほど借りられる相手が限られます。

03

「跡地」は、街が続いている証拠でもある

5か所とも、閉店して空き地になったのではなく、次の店が決まっています。閉店の知らせは寂しいものですが、その場所に設備と客がついている限り、次が入る可能性は残っています。

跡地が埋まるまでの日数を数えてみた

横浜青葉チャンネルのXでは、6年ほど前から区内の開店と閉店を書いてきました。数えてみると、開店に触れた投稿が55本、閉店に触れた投稿が10本ありました。閉店のほうが少ないのは、閉店は静かに起きることが多く、気づいたときにはもうシャッターが下りているからです。

投稿を並べ直していて、ひとつ気づいたことがありました。閉店を書いた場所の多くに、そのあと別の店が入っています。「跡地」です。そこで、ここ1年ほどで跡地が埋まった5か所について、閉店した日と次の店が開いた日を調べて、その差を数えてみました。

いちばん短かったのは荏田西のハーモス荏田です。地下1階の食品売り場にあったパン屋「LAMBROS(ランブロス)」が2026年8月2日に閉店し、同じ場所にコープ直営の焼き立てパン工房「こぱん」が9月10日に仮オープンしました。39日です。ランブロスは店をたたんだのではなく大和市への移転で、売り場のパン屋という区画がそのまま次に引き継がれた形になります。

あざみ野1丁目のすみよしビル1階は、自家焙煎の「アオカチコーヒー」が8月9日に閉店しました。2018年から8年続いた店です。ここには自由が丘のドーナツ専門店「いちふじドーナツ」が10月中旬頃に移転してくる予定で、空白はおよそ2か月ということになります。コーヒーとドーナツで業種は違いますが、どちらも小さな厨房で作って売る店で、必要な設備はよく似ています。

美しが丘2丁目、美しが丘公園の隣にあった「PEOPLEWISE CAFE」は約9年の営業を経て6月30日に閉店しました。同じWISE Living Labの1階に、フレンチとおばんざいを合わせたレストラン「biotop」が10月にオープンする予定です。こちらは約3か月。50席から75席という規模のレストランになる予定で、飲食店の跡に飲食店が入る典型的な形です。

市が尾は約6か月かかりました。市が尾駅から歩いて4分ほどの「ラーメン濱正」は、佐江戸から市が尾に移ってきて21年営業し、2026年1月に閉店しています。最後の日には行列ができていました。その跡地に「豚骨ラーメン龍馬」が8月3日にオープンしました。福岡の店で7年修行した店主が独立した店で、ラーメン店の跡にラーメン店が入っています。

そして、いちばん長かったのが荏子田2丁目です。アドバンスビラという建物の1階にあったスーパー「丸正食品 横浜荏子田店」が閉店したのは2020年2月でした。ここに「スーパー生鮮館 TAIGA 荏子田店」が開店したのが2026年9月4日。空白はおよそ6年7か月です。店舗面積は約647平方メートルあり、この広さをそのまま使える借り手を見つけるのは簡単ではなかったはずです。荏子田のあたりにスーパーが戻るまで、住民は6年半のあいだ別の街まで買い物に行っていたことになります。

5か所を並べてみると、傾向ははっきりしています。パン屋の跡にパン屋、ラーメン店の跡にラーメン店、スーパーの跡にスーパー。同じ業種が入るときは、厨房も配管も冷蔵設備もそのまま使えます。つまり空白の長さは、その場所がどれだけ「そのまま使えるか」と、その設備を必要とする店がどれだけいるかで決まっています。小さな飲食店の区画は借り手が多いので早く埋まり、647平方メートルのスーパーは借り手が限られるので長く空きます。

もうひとつ言えるのは、閉店の知らせがそのまま街の衰退を意味するわけではないということです。今回の5か所はすべて、次の店が決まっています。長くかかった荏子田でさえ、6年半待って新しいスーパーが入りました。場所に設備があり、そこに客がいる限り、跡地はいつか埋まります。

ただ、区内には次が決まっていない場所もあります。あざみ野4丁目で48年5か月営業した「中国麺家 菜広」は8月31日に閉店したばかりで、跡地はまだ発表されていません。あざみ野駅構内のベーカリー「PAUL」も8月末で閉店しました。この記事の数字は、あくまで「埋まったところ」だけを数えたものです。埋まらなかった場所を入れれば、平均はもっと長くなります。

この6年で街を歩いていて思うのは、シャッターが下りている店の前を通るとき、そこに前は何があったかを覚えている人がだんだん減っていくということです。だからこの記録を続けています。次にどこかが閉まったときも、その場所に何が入るかまで追いかけます。跡地に新しい店ができたのを見つけた方は、サイトの問い合わせフォームから教えてください。

跡地が埋まるまでにかかった日数

閉店日と開店日の差を数えた日数です。いちふじドーナツとbiotopは開店日が「10月中旬頃」「10月」という発表のため、おおよその値としています(2026年9月14日時点)。
場所前の店次の店空白
荏田西
ハーモス荏田 B1
LAMBROS
2026年8月2日
こぱん
2026年9月10日
39日
あざみ野1丁目
すみよしビル1階
アオカチコーヒー
2026年8月9日
いちふじドーナツ
2026年10月中旬頃
約2か月
美しが丘2丁目
WISE Living Lab 1階
PEOPLEWISE CAFE
2026年6月30日
biotop
2026年10月
約3か月
市ケ尾町
市が尾内野ビル1階
ラーメン濱正
2026年1月
豚骨ラーメン龍馬
2026年8月3日
約6か月
荏子田2丁目
アドバンスビラ1階
丸正食品
2020年2月
スーパー生鮮館 TAIGA
2026年9月4日
約6年7か月

この記事のデータについて

調べたもの
閉店から次の開店までの日数
対象
青葉区内で跡地が埋まった5か所
いちばん短い
39日(ハーモス荏田 B1/パン屋→パン屋)
いちばん長い
約6年7か月(荏子田/スーパー→スーパー)
出典
各店の告知・公式サイト・地域メディアの報道
時点
2026年9月14日
閉店日と開店日は、各店の告知や公式サイト、地域メディアの報道をもとに編集部がまとめたものです。空白期間はその2つの日付の差を数えた日数で、実際の工事期間や契約の期間とは異なります。開店日が「10月中旬頃」のように幅のある発表になっている場合は、記事中でその旨を明記し、日数はおおよその値としています。今後オープン予定と記載した店は、この記事を書いた2026年9月14日時点の発表にもとづくもので、日程は変わることがあります。ここで取り上げた5か所は、ここ1年ほどで跡地に次の店が入ったことが確認できたものに限っており、青葉区全体の平均を示すものではありません。閉店したまま次の店が決まっていない場所や、編集部が把握できていない入れ替わりも区内には多くあります。記事の写真は、青葉区の特定の場所を撮影したものではなく、シャッターの下りた店先のイメージとして画像生成AIで作成したものです。

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