こどもの国が公開している紅葉の案内には、木ごとの見ごろが書いてあります。ケヤキとイチョウは11月の上旬から、トウカエデが中旬、モミジが下旬。メタセコイアは12月に入ってからで、最後に雑木林が色づきます。同じ園内で、色は1か月かけて移っていく。紅葉はいちばんいい日を当てるより、順番を知って歩くほうが長く楽しめる。青葉区の紅葉は、そういう紅葉です。
こどもの国の案内では、ケヤキとイチョウが11月上旬、トウカエデが中旬、モミジが下旬、メタセコイアが12月上旬、雑木林が12月中旬。1か月かけて、色が園内を移っていきます。
寺家ふるさとの森はコナラやクヌギが中心の雑木林です。この2つの木は、ふだんは黄色から茶色に色づきます。赤くなるのはモミジやハゼなど、アントシアニンをつくる木です。
開園は9時30分から16時30分まで。入園料はおとな800円、中学生と小学生が300円です。紅葉の時期の土日は駐車場がかなり混むので、電車のほうが確実です。
こどもの国は、紅葉の見ごろを木の種類ごとに案内しています。いちばん早いのがケヤキ。11月に入ると、正面入口や平成記念館のまわり、ローラーすべり台のあたりから色づきはじめます。
イチョウも同じころです。はす池のまわりから黄色くなり、ポニー牧場やサイクリングコース沿い、中央広場のイチョウは、少しずつ時期がずれます。正面入口の平和の碑のイチョウは遅くて、11月の下旬。
同じイチョウなのに、園内で3週間ほど差が出る。紅葉は「いつ」より「どこ」で決まる。ここを歩くと、それが分かります。
11月の中旬からはトウカエデ。中国原産のモミジの仲間で、葉がアヒルの足のような形をしています。赤と黄色が混ざった色になるのが特徴で、多目的広場の木はとくにきれいだと案内に書いてありました。
赤くなる木の代表がモミジです。白鳥湖のまわりには、イロハモミジとオオモミジの2種類が植えられています。見ごろは例年11月の下旬。とくに白鳥湖のまわりのモミジは見事だと、案内に書かれています。
12月に入るとメタセコイア。白鳥湖の奥のキャンプ場にあり、遠くからでもオレンジ色に見えます。冬に葉を落とす針葉樹で、木の下を歩くと「異国の森に迷いこんだよう」とは、公式の表現。
そして最後が雑木林。12月の上旬から中旬にかけて、いろいろな木がばらばらに色づいて、パッチワークのようになります。こどもの国の紅葉は、ここで終わります。
ここで、ひとつ。青葉区の里山を歩くと、「思ったより赤くない」と感じるはずです。
寺家ふるさと村の西側にある寺家ふるさとの森は、コナラやクヌギが中心の雑木林で、市民の森に指定されています。この2つの木は、秋になると黄色から茶色に変わります。年によって赤みを帯びることもありますが、ふだんは黄色や茶色が目立ちます。
葉が赤くなるのは、アントシアニンという色素が葉の中でつくられるから。紅葉の時期になると葉に糖がたまり、それを材料にして赤がつくられます。モミジ、ハゼ、ウルシなど、決まった木だけがこの仕組みを持っています。
クヌギやコナラは、ふだんは黄色や茶色で終わる。だから区内の里山で「真っ赤な絨毯」を期待すると、少し外れます。
こどもの国のように、はじめから種類をたくさん植えている場所は別です。赤も黄色もオレンジも、順番に現れます。
青葉区で里山の秋を見るなら、寺家ふるさと村。川崎市と町田市に接する区の北端に、谷戸田と呼ばれる細長い水田と、それを挟む雑木林の丘が残っています。
田んぼの稲刈りが終わったあとのあぜ道と、丘の上の雑木林。木の種類がこどもの国の雑木林と同じなので、色づく時期も近いはずです。11月の終わりから12月にかけて、ゆっくり黄色くなっていきます。
村の中は歩いて回れます。ただし田んぼや畑、水路は農家の人の場所。道から外れず、中には入らないようにしてください。総合案内所の「四季の家」(寺家町414)は9時から17時までで、入館は16時30分まで。火曜が休みです(祝日のときは翌日以降の最初の平日)。駐車場は無料ですが台数が限られていて、路上駐車は禁止されています。紅葉の時期の休日は、青葉台駅からバスで行くほうが確実です。
青葉台駅の2番乗り場から「鴨志田団地」行き(青31系統)で終点、徒歩1分。寺家循環の「四季の家」下車(青30系統)でも着きます。
こどもの国は毎週水曜が休みです(祝日のときは開園)。開園は9時30分から16時30分までで、最終入園は15時30分。紅葉の時期は日が短いので、14時までに入ると、明るい時間にひと回りできます。
入園料はおとな800円、高校生600円、中学生と小学生300円、3歳以上の幼児200円。2026年7月からキャッシュレス決済が使えるので、小銭を用意しなくても大丈夫です。
土日は正面駐車場(820台・1回1,000円)も周辺の道もかなり混みます。電車なら、こどもの国線の「こどもの国」駅から歩いてすぐ。小田急線の鶴川駅からバスでも行けますが、本数が少ないので時刻を調べてから。
公式の案内でいいなと思ったのは、「雨上がりでも紅葉の色が一層映えて見える」という一文。晴れの日だけが紅葉ではありません。夕暮れの紅葉もすすめていました。
紅葉の写真を撮ろうとすると、いちばん赤い日を当てたくなります。でも、こどもの国の案内を読むと、木ごとに1か月かけて順番が来ることが分かります。
ケヤキが色づきはじめたら、次はイチョウ、トウカエデ、モミジ、メタセコイア、雑木林。11月の初めから12月の中ごろまで、色は途切れません。
当てにいくより、順番を追いかける。青葉区の紅葉は、そうやって歩くほうが長く楽しめます。